今年の夏は暑い!例年に比べ水温の上がりは遅かったのですが、昨日の福岡の海は水深4mまでは28℃と『赤道か!』と思う程の暖かさ、、ウエットを脱ぎたくなる程。
この季節になると、ダイビングを始められたい方からの問い合せが多く『ダイビングというスポーツ』についてお話させて頂く機会があります。
ほとんどの場合は下記のケース
- ダイビングをやってみたい
- 趣味として始めたい
- 体験ダイブがしたい
- ライセンスがほしい(旅行の前に)
に当てはまると思います。
今日は『2』の趣味として始めたい方に対しての内容です。
(4も含むかな、、)
Cカード(ライセンス)ってそもそも
ダイビングには『ライセンス(Cカード)』が必要な事は多くの方が知っていらっしゃいますが、その意味を深く説明しているインストラクターが少ないように感じます。特に日本人は大きく勘違いをしています。
ダイビングを行う為にライセンスが必要なのでなく、ダイビング技術があるからダイビングを安全に楽しめるのです。勿論ライセンスは必要ですが、あくまでも『各団体においての技術レベルの認定証』であり、『団体が定める技術を最低限できた』という証明にすぎません。
車の免許に例えるなら、坂道発進やら車庫入れ、高速教習など、一般道に出る為の最低限の練習とクリアするべき技術ってありますよね。それと同じです。免許を取得しただけでドライブを楽しめますか?そもそも海外で楽しく安全に運転できるでしょうか?同乗者の安全も考慮するはずです。
ダイビングスキルは個人スキルが達成条件ではない
ダイビングとは『バディー(2人一組)』以上のチームで行うスポーツです。各団体のライセンスコースもバディーがいる前提でコースの規準が定まっています。コース中は『自分ができた』ではなく、『自分も皆もできた』がゴールのはずなんですがね。。
ダイバーになるという事は、バディーにも責任を持つと言う事。これは法律や規準などの話ではなく大人のモラルの話です。僕の知る中ではアメリカの人って最初のライセンスコースでも一生懸命練習されますよ、それは『命』にかかわるからです。日本人は残念ながら『誰かがなんとかしてくれる』という感じの方が多い気がします。
なぜ差がでる?ダイビング講習料金
よくご質問頂く内容で『同じコースなのにお店によって値段が違うのは何故?』聞かれるので説明します。
ライセンス(Cカード)とは、各団体が定めたスキルや知識を修めた証明です。多岐にわたるスキルと知識、必要最低限の日数&時間、全て団体によって定められています。
例えば、インストラクターとの人数比、教材費、設備費、消耗品費、その他人件費や実働費など。。要は『認定規準+お店の付加価値』これがお店によって違う事によって料金差が生まれます。因に世界中にあるダイビング店のほとんどは『団体の直営店』ではありません。世界には団体の『認定規準』だけが存在し、その国、店、人によって提供の仕方が大きく異なります。
ダイビング業界/ちょっと残念な話
先程書いたように、ライセンスコースとは『認定規準+お店の付加価値』のはずなんですが、、どうも『付加価値ゼロ』、『認定規準違反』のお店が多いようです。
これは僕が目で見てというより、認定を受けたダイバーさんが駆け込み寺のように当店のお越し頂くから分かる事です。。例えばスキルをやってないとか、必要日数潜ってないとか、、一番酷いのはダイビング器材のセッティングを教えられてない、、なんてよく聞きます。提供したお店やインストラクターが一番悪いとは思いますが、この情報社会、少なからず調べる事はできるはず!多くあるケースが『安かった』という理由。生徒さんが悪いとは言っていません、ただ、少なからず情報を集め自分で判断する事ができないのであれば、海外で安全なダイビングなんてできるはずありませんからね。
ほとんどのダイビング店はインストラクター数が1〜2人。そんな中、激安コースなんて無理でしょ?企業努力? 無理です。スタッフ数が少なくても丁寧なコースを開催しているお店は沢山あります!ちゃんとよく調べてから楽しいダイビングライフを始めて下さいね。
お店の付加価値って必要?
先程お話した『付加価値』。そんなの無くてもいいじゃん!って考えも一理あるのですが、ダイビングには絶対に必要なんです。『団体の認定規準』は基本的に世界共通です。法律やモラル、リスクマネージメントの考え方って国によって様々ですよね。その土地に合った講習、その人に合った講習と必要時間、これは全て付加価値に含まれます。そもそも【ダイビングの楽しみ方】ってスキルは認定規準に含まれていません。
自分が何の為にダイビングを始めたいのか考えて下さいね。とりあえずライセンスが欲しいのか、趣味として続けたいのか、何処で潜りたいのか。。 最初のライセンス講習で、マナーやルール、遊び方やバディーとのコミュニケーションの取り方などを教わってないダイバーは一目でわかっちゃいます。。
素敵なダイビング・ライフを!
ダイビングというスポーツは素敵です。年齢や性別、仕事や役職など関係なくチームを組み、いつしか素晴らしい仲間になっていく。そして多くの出会いもあります。ダイビングは1人で楽しめるスポーツではありません。自分一人の事しか見えていない方は絶対に続きません。仲間を作り、仲間と潜り、四季を感じ、自然を感じる。。これが大人の遊びです。これが出来ればどんな海でも楽しめてしまいます。これがダイバーになると言う事なんです。
皆さんに良い出会いがありますように!!